合唱団体論

2009年8月20日 (木)

つたない野望・・・

これからの練習の大きなテーマに、「歌い込み」や「表現力アップ」等が挙げられるわけだが、
それと並行してTenorの発声強化に取り組みたいと考えている。
なぜなら、より良い合唱表現を実践するためには、
Tenorに掛かる係数が、今の前橋男声では大きいと考えられるからだ。

比較的まとまりやすいBass系に比べ、Tenor系のそれは難しいといわれる。

読者の皆様には釈迦に説法ではあるのだが、
通常、Tenorは声楽的な声の軽重から、
レッジェーロ~リリコ~リリコ・スピント~ドラマティコ
の4種類に分類できる。(左が軽く柔和で、右に行くほど重くたくましい)

オペラで配役が決まっているならまだしも、合唱団のTenorパートとしては、(もちろんBassもだが)
単一の声種だけでは、到底古今東西の合唱曲群を歌いおおせるはずがない。

叙情的な日本歌曲から、ドラマテッィクなオペラ合唱曲等々まで、
パートとしていろんな声を駆使できて、はじめて表現幅も広がろうというものだ。
きたる第5回演奏会レパートリーに対しても然り。

とりわけ、メロディパートとして重要なTopは、表現力に磨きをかけねば本番で勝負ができぬ。

小団Tenorの諸君にとって失礼かもしれないが、(個人の事ではなく、Tenor全体の話ですよ)
響きがのっぺりとして、声質も軽め、結果レンジ幅も狭い所が大きな弱点である。
単なるファルセットを含め、その裏声に響きをつけ、そこそこ芯のある声はある程度使えるようになってきた。

しかし、実声を持ち上げてゆくような、私の焦がれるスピント系の声は、
一番傾向の近かったメンバーがこの春に都合で団を去ってしまって以来、
すっかりなりをひそめているのだ。
(もちろん力業に走りすぎて、支えのない喉声そのものではマズイのだが)

指揮者が何度か、引き出そうと試みたのを知っているが、
全く、対応できなかったか、もしくはかろうじて対応できたにしても著しく堅い喉声となってしまっていた。

技術的には、一番基本のお腹を使えていないということに帰結するわけだが、
この茨の道を避ける方法はないし、それを検索するだけ時間の無駄である。
ドラマティコとまでは言わないが、アクセルを踏んでスピントしてゆく迫力は絶対に欲しいのだ。

技術一辺倒にはならず、歌はハートで勝負だろ!などと、いつの時代でも聞かれる論調だが、
それは技術修練をサボるために、わざと精神論を持ち出して本質をぼかそうとする狡猾な試みに過ぎない。

今後の展望は、Tenor諸君の熟練に依るしかないのだ。
勇気づけられることに、加齢と共に、大抵はは上で示したリリコ→ドラマティコの方向に、
声質もやはり変化してゆくというのが通例らしい。
(ただし、継続的に効果的な訓練を続けている場合に限られるわけだが)

折しも、世界陸上が開催中である。
先日は、U・ボルト選手の世界記録更新には世界中が沸いたが、まさに、
鍛え抜かれた身体と、常人の想像を絶するほどのプレッシャーに耐えられる強い精神力のなせる業(技)である。
彼の偉業には、T・ゲイというライバルの存在も大きいだろうが、
なんといっても、血を吐くほどの練習に明け暮れたのだろう。

同様に、我々も鍛え抜かれた声とテクニックを手にすることができたら・・・。
やはり訓練された声は、間違いなく人を惹き付けるものなのである。

社会人合唱団という、ある意味、時間的束縛を受けて、声楽的鍛錬に乏しい集団の発するトーンなど、
演奏会プログラムを一瞥すれば、合唱界の住人には大体想像がついてしまうものである。

私はいつの日か、しかもこの合唱後進県群馬の地で、その安易な想像を大きく裏切ってやりたい・・・!
という野望を持ち続けているのである。

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2009年5月25日 (月)

おかあさんコーラス大阪大会延期 ←ついに新型インフルエンザが合唱活動に影響を与え始めた

■記事引用:おかあさんコーラス関西支部大阪大会延期について(2009/05/20)

       

        5月24日に開催を予定していた第32回全日本おかあさんコーラス関西支部大阪大会は、新型インフルエンザの状況に鑑み、7月5日(日)に延期することに致しました。会場は同じ岸和田市立「浪切ホール」です。

(全日本合唱連盟ホームページ

----------------------------------------------------

新型インフルエンザの日本上陸が確認されてから、一週間余り。
学校などの休校は解除されつつあるらしいが、関西の合唱団活動に影響が波及し始めた。

場合によっては、団員同士で肩と肩が触れあうくらいに接近して歌うケースが生じる合唱団活動。
一旦、ウィルスが持ち込まれれば、同一練習場所で2〜3時間という練習時間を共有する合唱団員だ。
感染者がいれば、その飛沫から、たちまち保菌者になりうる可能性がある。

そして、演奏会場自体が、感染の温床となってしまう可能性・・・。
考えるだけで、背筋が寒くなる。

合唱団の運営上、こういったパンデミックへの危機管理はまさに想定外であった。

今日現在、新たな感染者数は減る方向にあり、ピークは過ぎたとする見方もあるが、
過去のスペイン風邪(1919年)や、アジア風邪(1957年)でも、当初の弱毒性が、
突然強毒に変異したという履歴があることから、当面予断を許さない状況が続く。

こまめに手を洗い、人混みを極力避けるしかなさそうだが、
やむを得ず人混み(人と人とが継続して接近している状況)の中に入らねばならぬ際は、
マスクを着用しよう。

花粉に比べて、ウィルスは微小であるから、
空気中を漂うウィルスから身を守ることを目的に、マスクを着用しても、
網をくぐってしまい、ほとんど意味をなさないが、
飛沫の場合はマスクの網よりやや大きめであるので、
飛沫を浴びる可能性のある環境では、マスク着用は有効だということだ。

もとより、我々には、一社会人として、そして一人の歌い手として、
日頃からの健康管理に注意を払う責任が一層求められることだろう。




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2009年5月 5日 (火)

平成21年度群馬県合唱連盟定例総会議決に関する考察(その3)

こういうふうに、群馬県合唱連盟を批判することばかり書いていますと、
このTetsuっていう輩は、かなり粘着で、合唱連盟のことが嫌いなのだと思われそうですが、
実は、これほどまでに群馬県合唱連盟のことを気に掛けている人間はいないのではないかと、
時折、そう思うときがあります。(でも、粘着なのは当たってるかもなー・・・汗)

ま、あまり自分で語ることでもないので、これ以上はやめときますが。

さて、その1その2で、規約の変更案件について触れてきましたが、
ラストは、第4号議案として上程された「平成21年度収支予算(案)」、
なかでも、今年度に新規事業として予算にも計上された連盟ホームページについてです。

ようやく、今年度中のサイト開設が決まったようですね。
とっくに、小団では、開設を心待ちにしておりましたが・・・。
(参考記事=こちら
ま、群馬県内の合唱団にとっては、今後はそのメリットを享受できることになるでしょう。

平成15年に、当時の事務局長が開設を約束して以来、6年越しの悲願(?)なのであります。
(詳細はこちらでござんす)
この六年間、何やってたんだよ!という話は致しませぬ。
事実、何もやってないんだし。

ただですね、問題は予算計上額です。
なんと、30万円! 多すぎないですかね?

ホームページ作成(管理も?)を、業者に委託というか、丸投げするものと察するところですが、
皆さんご存じの通り、そこまで金をかけなくとも、ホームページは開設できます。
ソフトだって、5〜6万円もあれば、かなり良いものが買えるでしょうし。

その1でも述べましたように、今回の総会では会費を値上げしているんです。
2000円の会費値上げにより、県連は、その収入純増を16万円と試算しています。
仮に、ホームページ作成経費を14万円以下に抑えられれば、値上げせずとも済んだはずです。

そもそも、この30万円の根拠は何か?
30万円の内訳をぜひ教えていただきたいと思います。
当然、業者からの参考見積書をとった上での予算計上だと思いますので、
ぜひ開示していただければ。(まさか、当てずっぽうではないですよね?)

今回の総会では、何と、今年度の通信経費削減の結果として、
県連主催イベント(コンクールや合唱祭等)の通知文関係が、
全て前もって紙ベースで手渡されました。(参加申込を忘れてしまいそうです・・・)

各合唱団への通知文書なんて、年間5通程度でしょ?
1通100円、100団体として、50000円の削減にしかなりません。
また、役員手当や係員手当を極力抑えてきているらしいですが大した額ではないでしょう。

(↑そんなことをして、申込忘れる合唱団が頻発したらどうすんの?もっと収入減るよ!?)

一方で涙ぐましくも頓珍漢な節約をしながら、一方で当てずっぽうな浪費をしている・・・
私にはそんな風に思えて仕方ありません。

この最終章の結論。
ホームページ作成経費など、30万円も要らぬ。
ハッキリ言いますが、その1で扱ったところの、

会費2000円値上げの必要なかったダロ!

・・・そういう疑念を持たざるを得ません。


最小経費で最大効果を。
んなこたぁ、組織がカネとって何かやるときの鉄則でんがな。


それにしても、ツッコミ所満載にもかかわらず、
全議案すんなり可決という、誠に不可思議な群馬県合唱連盟定例総会でございました。

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2009年5月 3日 (日)

平成21年度群馬県合唱連盟定例総会議決に関する考察(その2)

(その1からのつづき)

第3号議案の規約の改正では、「会費の値上げ」と同時に、
「本部役員定年制の導入」案件が提出されました。

定年とは、議案書を熟読してみても、にわかに解せない内容となっています。
しかも、なぜ今、定年制なのでしょうか・・・?
まさに謎の議案です。

やはり、議案書から抜粋して掲載してみます。(本文中、太字・改行は筆者)

----------------------------------------------------------------------------
2 本部役員定年制の導入に関する規約の改正

  本部役員とは次の役員をさす。【現在総勢11名】
   (1)執行部:理事長・副理事長・地区幹事長
   (2)事務局:事務局長・事務局次長・事務局書記会計

 理由 ボランティアでお願いする部分が多く、役職によっては後任の選出が難しく、
   円滑な運営に支障を来す場合が考えられる。
    『連盟運営』を第1に考えれば、役員任期をそのまま規定するが、定年制を取り入れて、
   非常時に備えたい。
    任期満了となって後任が決定しない場合は、特別措置として1期毎に承認を得て、
   後任が決定されるまでは留任可能としたい。この場合の留任は、最長、次の年齢までとする。
    理事長80歳、その他の役員70歳。

 〜中略〜


★規約★

  第11条  役員の任期は2ヵ年とする。ただし、留任は妨げない。
       欠員補充で就任した役員の任期は、前任者の残りの期間とする。
      2 前述の役員の任期については、留任を含め、原則として3期6年以内とする。
       なお、欠員補充で就任した場合、その残任期間について、1期と数える。
      3 前項の規定にかかわらず、円滑な引継のため必要があると認められる場合、
       1期に限り再任することを妨げない。
      4 会計については、職務内容を考慮し、最長3期6年以内とする。

 【改正案】
  第11条
      4 前項の規定に従って、なお且つ、円滑な引継が困難な場合においては、
       1期ずつ総会で承認を得て留任とし、円滑な引継ができるまで、または、
       最長、次の年齢に達するまでは役職にとどまることができるものとする。
        理事長については満80歳、その他の役員については
       満70歳を迎える年度末をもってもって定年とし、職を退くものとする。

  ・現行の「4」を「5」とする。
 

----------------------------------------------------------------------------

当然、規約変更時には、その「理由」が焦点ということになります。
上段に述べられた理由を詳細に検討してみます。

 理由 ボランティアでお願いする部分が多く、役職によっては後任の選出が難しく、
   円滑な運営に支障を来す場合が考えられる。
    『連盟運営』を第1に考えれば、役員任期をそのまま規定するが、定年制を取り入れて、
   非常時に備えたい。
    任期満了となって後任が決定しない場合は、特別措置として1期毎に承認を得て、
   後任が決定されるまでは留任可能としたい。この場合の留任は、最長、次の年齢までとする。
    理事長80歳、その他の役員70歳。



総会でどんな補足説明がなされたか詳細はやはり不明ですが、これも理屈が解読不能。

1行目にありますように、確かに、各役職はボランティア(=有償ボランティアのこと)が前提でしょう。
それゆえ、後任の選出が難しく、円滑な運営に支障を来す場合が想定されるとのこと。
確かに、役員の顔ぶれは改選毎にほぼ同じで高齢化も最近顕著になってきている様子。
群馬県合唱連盟の事務局もしくは執行部は、大きな後継者問題に直面しているというのです。

仮に、後継者問題が事実であるとしましても、しかし、なぜ後任の選出が難しいかを考えた場合、
単に役職がボランティアだからというのでは、余りにも現状認識が甘いと言わざるを得ないのではないでしょうか。

なぜ、後を襲うべき若年層における人材が乏しいのか、真正面から考えたことなどないのでしょうね。

例えば、この筆者でしたら、今まで県連はかなりオカシイと言い続けていますし、
山積みの問題を、出来ることならどうにかして欲しいと常々思ってはいます。
しかし、総会では、ある種の「言えない雰囲気」や異端な発言を排除する「排他的な雰囲気」もあり、
勇気を奮って発言してみても、(←かつて、平成15年度総会では孤軍奮闘してみました。詳細はこちら)
無力感にさいなまれるだけです。

ハッキリ申し上げて個人的には、理念なき県連とは、これ以上関わりたくないというのが本音です。
調査したわけではないですが、若年層はみんな腹の底でそう思っているのではないですかね。

役員皆様の日頃のご労苦には、加盟合唱団の団員として感謝申し上げるところですが、
敢えて火中の栗を拾おうなどと思う人間はそうはいません。
ましてや今の中年層以下でをや。

大体において、上記の理由として述べられている「非常時」(4行目)の定義は、何なのでしょう?
でも本案件の背景に後継者問題が横たわっているのだと仮定することで、この「非常時」とは、
現事務局もしくは執行部がなかなか新しい代に引き継げない場合のことを指すらしいことが、
だんだんとわかってきました。

つまり、事務局・執行部がジジババであふれかえり、日常事務もこなせないという非常事態。
要はそんな事態に陥らぬよう、「定年制」を導入したいと・・・、こういうわけです。

そして、定年になるまでに後継者が見つからなければ、しゃーないもう1期やるかと、
まぁ、そうなるわけで。
ただし、今度は「でも、定年までだかんね」という条件がつくことになります。

これで、定年の瞬間、若年層の否応なく、役職を押しつけてオサラバできるという寸法です。
そんなに事務局・執行部の仕事がイヤなのかよ・・・。(苦笑)
確かに理念がなけりゃ、まぁ、イヤになるだろうね。

ただね、これ、トンでもない改悪ですよ。
なんとならば、役職は規約第11条2項で、最長で原則3期6年までと規定していますが、
例えば、比較的若年の事務局長が誕生したとすれば、今回の変更により、総会の同意さえあれば、
定年の70才までの間は、ズルズルと何期も職に留まる道を開いてしまいました。

多選を原則禁止する第2項を設けていながら、実質はこういう抜け道が用意されてしまいました。
今回の規約変更は、当時の思想と矛盾するわけです。
「理念無き県連」、まさにここに顕れり!です。(溜息)

念のため繰り返しますが、後継者層を遠ざけてきた「理念のなさ」が一番の問題です。
私は、ここ10年くらいの県連の動きを注視してきましたが、そう断ぜざるを得ません。

それに、小手先で規約をちょこちょこいじって済むような問題ではない。
その1で記した、会費の値上げの問題も根っこは同じです。

理念を持たぬ限り、いくら規約をいじったとて、大きな流れは変わりません。(つーか、流れてねーし!)
理念を持たないから、現下の問題点に対する状況把握や現状認識といったものが浅くなったり甘くなります。
だから対処法を誤り、理念のない場当たり的な対応に終始してしまうという悪循環・・・。


タイムオーバーで勝手に定年はいいけどさ、このままじゃ、後継者いないっスよ。マジで。
一番大事なことを放置して、「じゃ、あとはヨロシク」じゃ困ります。

下手すりゃ10年後に県連消滅・・・なんて事にならぬようお祈り申し上げたいと思います。



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2009年4月26日 (日)

平成21年度群馬県合唱連盟定例総会議決に関する考察(その1)

毎年恒例の県連総会であるが、今年は年会費の値上げが議案として上程され、
既に可決成立→施行されたようです。

私は議案書をひととおり読んでみましたが、特に、年会費の値上げの部分は、
変更理由が一応列挙されてはいますが、理由の体を為しておらず、まさにツッコミ所満載でありまして、
よくこれで年会費の値上げが認められたものだと思います。

総会に出席した団長に、この会費値上げ議案に関する補足説明があったかどうか照会してみましたが、
事務局側の説明は、ほぼ議案書内記載の通りだったとのこと。

それでは、議案書の年会費値上げの部分を全文ご紹介します。(文中、改行・太字・下線は筆者)


---------------------------------------------------------------------------------
【議案第3号 規約改正】

1 「年会費値上げ」に関する規約の改正

 第七章 会計
 第17条 会費は、中学校年額5,000円、中学校以外年額8,000円とし、
                    ↓
  改訂  会費は、中学校年額5,000円、中学校以外年額10,000円とし、


 理由1 事業増による支出増 [声楽アンサンブルコンテストの開催]

 理由2 事業増になってからの事業収支は常に赤字となっている。
     また、会場費の値上げや事業への参加団体数及び1団体の出演者数の減少もあって、
     今後更に事業収入減となることが予想される。

      ★5事業の収支

                                                                                                                                                                                 
 17年
      
19年
      
・あかあさんコーラス大会
      
590,000
      
129,000
      
・合唱コンクール
      
20,000
      
-67,000
      
・合唱祭
      
520,000
      
490,000
      
・アンサンブルコンテスト
      
 -264,000
      
・合唱講習会
      
-70,000
      
-91,000
      


 理由3 役員手当並びに各事業における係員1人辺りの手当も値下げして努力してきているが、
     赤字解消には至っていない。

 理由4 年会費を上げずに他の手段でこれを補うことを考えた場合、
     事業に参加する団体への入場券割当増や参加料・入場券料金の値上げ、
     等で対応していかなければならない。
     この場合、事業への参加を控える団体・団員が増えていく心配がある。
     また、東毛や北毛で開催する事業は中毛や西毛で開催する年に比べて、
     参加団体数が少ない現状がある。


-------------------------------------------------------------------------------
一読して、どうでしょうか。
会費値上げの理由が、全く論理的でありません。

まず、理由1から見てゆきます。

一見、「事業増による支出増」とのことで、正当な理由に思えます。
しかし、この事業増(「声楽アンサンブルコンテスト」)は既に19年度から発生しておりまして、
本来、そんなことは、とうにわかり得た事なのです。

つまりは、新しい事業を始めてみたが当初の見込みが甘く、赤字が恒常化してしまったので、
加盟合唱団にこの埋め合わせをさせようとする議案と言い換えることが出来ます。
執行部の責任は追及されず、なぜに加盟合唱団が赤字を黙って補填せねばならないのでしょう?

当初から予測し得たことを、見落としていただけで、これは「理由」とはいいません。

しかも、ご存じの通り、アンサンブルコンテストは16人という人数制限があり、
一般の合唱団単位としての出場に馴染まない場合が多いです。

個人的な見解に止まりますが、このアンコン・・・、合唱祭やコンクールとは違い、
出場する方々だけによる負担の扱い、すなわち、「受益者負担の原則」とするのが、
一番スッキリして理に適っていると考えるのは私だけでしょうか。

もちろん、団内の小グループが出場することもあるでしょうが、
結局、団内が出場者と非出場者に分かれ、カネの問題は団内にまで及んでしまいます。
(参加費用を団でもつか否か・・・等々)

確かに、アンサンブルコンテストの参加要領には、加盟団体のメンバーが出場した場合、
参加費は700円で、非加盟の場合は、1400円となってはいます。(← 「一般」の場合です)

たとえば、どこぞの男声4人組が、前橋男声合唱団所属をかたって出場した場合、
事務局では、どういう身元の確認を行っているのでしょうか?

きちんとしたチェックシステムも存在しないのに(あるのなら、誰か教えてください)
赤字分を、加盟団体が背負わねばならないのでは困ります。

そういう特殊な性格の事業が赤字を出しているからといって、
直ちに加盟合唱団が等しく納めている会費をもって充当する理屈は少ないでしょう?

それとも、アンサンブルコンテストを継続することで、
一般の加盟合唱団がどんな有形無形の利益を得るのでしょうか?
であれば、会費の値上げは致し方ないと納得できるでしょうが・・・。

よく、その辺の議論もせずに、値上げがすんなり通ってしまったのだと、不思議でなりません。

次に理由2です。

赤字がまるで他人事のような印象を受ける書きっぷりです。
赤字の原因は何なのかの分析や反省もなければ、黒字化させる方策すら記述がありません。
赤字が運命であるかのような現状認識の拙さには目を覆うほかありません。

しかも、平成17年度と平成19年度の数字だけを引用しています。
全く科学的、分析的な資料とは呼べず不十分ですし、
敢えて18年度と20年度の数字を伏せたというのであれば、有利な数字だけ出したというのでしょうか。
もしそうなら、なかなか周到というか姑息というか・・・。
ま、過年度の議案書の数字を確認すれば、すぐに事実は判然とするわけですが・・・。

もちろん、全ての事業で赤字を解消せよと私は主張したいのではありません。
場合によっては、いくら赤字であっても、今後も継続する意義のある事業でしたら、
執行部はその重要な一点を議案書に表現し切らねばならないはずですのに、一切触れずじまいです。
必要な道路は造らねばならない・・・という巷でよく聞く議論と同じなのにです。

理由3に至ってはお涙頂戴モードです。したがって「理由」ではありません。
無駄な経費の削減は当然。そして必要な経費は計上すべきであり、各々理由を提示すべきです。
ですので、人情に訴えても、本件の理由とは呼べないのです。

とはいえ、21年度予算は、事務局長の手当は増額されています。
事実と異なる重大な誤りが記載されていて、問題です。
そんなことなら、最初から、この理由3なんか、敢えて書かなくて良いのにと思います。

最後に理由4

要約すれば、
 「ほかには、入場料や参加費値上げしか手段はなく、
  それを実行すれば、参加団体の減少を招いて、更に赤字となって悪循環に陥る」
とのことです。

「んなら、アンサンブルコンテストやめれば?」

と、この期に及んで私などは、そう思ってしまいますが。
議案書の浪花節中には、事業廃止の検討形跡は全く表現されておりませんが、
会費値上げの前に、当然検討すべき選択肢だったはずです。

やめられないのなら、アンサンブルコンテストの事業の意義を、
執行部はきちんと全団体が納得するように説明すべきでしょうね。


「理由」が明確でないのに、その場の雰囲気でいろんな事が変更されてゆくのが、
群馬県合唱連盟であることは昔から筆者が言い続けてきたことですし、別に驚きはしません。

 「合唱祭のテープの配付廃止」
 「合唱祭開催時期を六月から十月に変更」
 「合唱祭での聴き合う意義」

等々、理由が不明なまま強行されてきた事案は事欠きません・・・。
(理に適っていないので、もしくは理由が不明なので、「強行」と記しました)

ただ、議案書自体は昔よりは随分マシになりました。
参考資料も少しは添付されるようになりました。
しかし、肝心な論理的記述に乏しいのです。

まぁ、今回の総会の議事開始前の受付の段階で、審議予定の会費額10000円が徴収された模様です。
この時点で、既に論理的でありません。
おいおい、せめて総会が終わってからにしろよと。

どうせ、更にその”理由”を彼らに尋ねてみれば、
「開始前なら来る人が分散して混まないけど、帰りは、集中して混みますから・・・」
なんて答えるのだろうナァ・・・(溜息)

総会議決の意味を軽く考え、なおかつカネの問題をテキトーに扱うという思慮の浅さの、
何よりの証拠ではあるのですが。

(つづく)



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2009年4月18日 (土)

真性マニアのススメ ←だから合唱は「キモイ」と言われる

どんな趣味の世界でも共通する現象であるが、その趣味に没頭してゆくにつれて、
趣味の本質には当たらず、いささか距離のある「情報そのもの」に対して傾倒してゆく場合がある。

どこどこの合唱団のテノールは、(男声合唱でいう)ハイCを張っていたからスゴイ・・・とか、
今度木下牧子の「光る刻」という新譜が出たが、その初演団体は○○で・・・とか、
××市民ホールは、残響が豊かだから良いホールだ・・・とか、
あのCDに収められているオケの指揮はカルロス・クライバーだから良い演奏だ・・・とか、

・・・なんちゅうか、そういう、「情報そのもの」に魅力を感じている方が、
この合唱の世界には結構の数、棲息していらっしゃる。

(かくいう私も、痛飲時などは、こういう話に花を咲かせてしまうのだが・・・汗)

彼らは音楽的核心部分には触れられず、同心円を描きながら、周辺知識をひけらかし、
その核心部分の幻影を実像として映し出そうと汲々として生きている。
そして、周りからスゲェと囃されて、刹那的な優越感という栄養分をすすって居場所を得ている。


無論、合唱団として音楽の高みを目指すために必要な知識の裾野は広い方が、狭いよりは良いだろう。
だが、紋切り型というかステレオタイプというか、
そういう人種が合唱の世界だけでなく、クラシック音楽の世界には少なくない気がしてならぬ。

念のため付け加えるが、個人レベルでの音楽へのそういう接し方を全否定するつもりはない。
ただ、当人が合唱団に所属する場合は、つまらぬ情報や紋切り型思考に頓着するが故に、
素直に音を感じるということができなくなる場合もあり、団全体の視点からは甚だ問題である。

ただ、勿体ない話ではないか。
そんな知識が豊富なのなら、肝心な歌に生かせばよいのに。

それにしても、彼らに共通点を見い出すことが出来る。
それは、実際の歌にいかに生かすかという、
まさに核心的な知識や情報だけはすっぽり抜け落ちたように不知という点だ。
もしくは、知っていたとしても、自ら実践は出来ないという点だ。
これは一体どうしたことなのだろうか。

このように音楽的知識や合唱情報を集積することのみに執心すると、
場合によっては知らず知らずのうちに、合唱の本道を脱線する危険性が大きい。

しばしば、合唱を趣味とする者は、一般に「キモイ」という一語でバッサリやられることがある。
我々のルックスそのものが気持ち悪いというより、
人々からは、そういう言行不一致な部分こそが、まさに「キモイ」と看破されているのだ・・・、
と、私は半ば諦観を伴いつつも、そう解釈しているところだ。

彼らはマニアとは呼ばない。
ハイCに目がゆくのもいいが、マニアなら、歌とか合唱そのもので蘊蓄を述べてみよ!

周辺情報を知る知らぬはどうでもいい。要は合唱を感じることが出来るか否かである。
どうせなら、感性豊かで技術の確かな真のマニアたれ・・・と強く思う。





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2009年3月26日 (木)

楽譜に書き込むということ(その3)

その1」と「その2」の補足であるが、
何も私は、闇雲にどんな場合も絶対に楽譜に書き込むべきだと言っているのではない。

もし、指揮者の指示事項がどうたらこうたらというより、
実際の合唱として、その一団員が高い歌唱技術と深い音楽理解力を持ち、
柔軟かつ臨機応変に、全体の合唱の中での自らの立ち位置を意識しながら、歌を自在に変化させる事が可能で、
更には、それを一度だけでなく、高い確率で毎回行えることが出来るのなら、
いちいち、楽譜に書き込むことなど要らないのだろう。

(↑「その2」でも書いたが、事実、稀にそういう方がいらっしゃる。)

そんな方は、ごく少数であり、まず団内に存在しないと考えて合唱団運営に当たるのは当然。
そして、常人は、指揮者の指示事項を適宜取捨選択しながら、楽譜に書き込んでおくのが無難である。

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2009年3月22日 (日)

楽譜に書き込むということ(その2)

閑話休題。小団でも、指揮者の指示事項を楽譜に書き込むことをしなかったために、
次に歌う機会で同じ注意をされて、他の団員から眉をひそめられるケースが散見される。

ほとんどが、団員個人の書き込みが不十分という、単純ミスである。
もちろん、指揮者の言葉を一字一句書き込むことは現実的に不可能であるので、
自分で固有の記号を予め決定し、臨機に記入する等の工夫も必要となってこよう。

ただ、中には頑なに、指揮者の指示を楽譜へ書き込まない方もいらっしゃる。
以前に、そういう一団員に尋ねたことがある。
なにゆえ、あなたは書き込まないのかと。彼曰く、

「書き込まないのは、私のポリシー。だいいち、指揮者の断片的な指示事項によって、その曲へのイメージや思いが壊される。私は曲そのものや音楽そのものに陶酔したいのだ。」と。

こう返されると、普通の人はその言い様に「さすが!」と、ひるむことだろう。
ポリシー、イメージどという用語を散りばめ、結語に陶酔という一語を持ってくるところなど、
一見、その言やあっぱれではある。

私も例に漏れずひるんだ。
その練習態度を注意することすら出来ず、その場は「なるほどねぇ〜」と笑顔でうなずき、引き下がることを選んだのだが、
本意は、その音楽観に自己中心的な匂いを嗅ぎ取ったから、それにひるんだといったところ。
(でも、確かにこの世には、全部頭の中に入ってしまう方が希にいらっしゃるのです!)

団としても、そんな価値観(というよりは、「作法」といった方がいいかも知れない)を、
一方的に押しつけることをしたくないし、
本人がそれで満足して、結果、全体合唱の調和を乱さなければ、当面は静観するだろう。

だが、度が過ぎれば、指揮者から、
 「あなただけ違う」
と、その時は、容赦ない指摘が飛んでくることになるだろうが・・・。

さて、笑われるのを承知で書けば、楽譜への書き込みは単に指揮者の指示事項の羅列であるだけでなく、
団員それぞれの「練習日誌」なのであると思う。

私も、個人的なレベルとは別個に、
こうして、この練習日誌ブログとして日々記録することで、「知的生産」を心がけてきた。

我々の来し方をを振り返り、将来に向かって漕ぎ出すとき、練習日誌は重要な意味を持つ。
我々は過去に何をどう考え、何を目指していたのか、そしてなぜそれを目指していたのか。

結びに、梅棹忠夫の「知的生産の技術」から引用して、本記事を終えたい。(改行は筆者)

 「 ... 「自分」というものは、時間とともに、たちまち「他人」になってしまうものである。
 形式や技法を無視していたのでは、すぐに、自分でも何のことがかいてあるのか、
 わからなくなってしまう。
 日記というものは、時間を異にした「自分」という「他人」との文通である、
 とかんがえておいたほうがいい。」

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2009年3月19日 (木)

楽譜に書き込むということ(その1)

梅棹忠夫氏は著書『知的生産の技術』の中でこう述べている。(改行は筆者)

 「ものごとは、記憶せずに記録する。
 はじめから、記憶しようという努力はあきらめて、なるだけこまめに記録する。
 これは、科学者とはかぎらず、知的生産にたずさわるものの、基本的な心得であろう」

すなわち、人間は忘れるために生きているような動物であるから、
それまでに知覚した様々な出来事を、何もかも記憶しておくことはできない。
だから記録をする。

紙に自らの文字として書き出すことで、その思想や苦悩等々、
様々な問題が浮き彫りになってくるというのだ。

合唱の練習にも、これは当てはまるのではないか。

単に指揮者の指示事項をその都度書き込んでゆくだけで十分だ。
その時は100%意味がわからなくたっていい。

指示事項たるキーワードやサジェスチョンの集積を自らの中で消化(昇華?)してゆくことにより、
その時間の経過と共に、曲(組曲)というものに味付けがされ形作られてゆく。

そして、団員の内的作業の集積が、団の合唱として更に蓄積集中され、
演奏会本番の日に外的エネルギーとして放射されるのである。
(なんか宗教めいてきましたな…汗)

だが、ただ書き記せば何でも良いというものでもないところが少々厄介である。
例えば、当初から楽譜に f と書いてあったとしようか。
実際に歌ったところ、強奏できていない場面で、やむなく指揮者が指摘したからといって、
「強く」などと、そういう事をわざわざ書き込んでいる場合はマヌケである。

しばしば、過去の多数の書き込みで元譜が読めなくなるほどの楽譜を見かける。
しかも、その方の努力の結晶として賞賛されることがあるが、要は何を書き込んでいるかだ。
上に書いたような殴り書きが多数の楽譜では、落書きに等しく、まっさらの楽譜の方がよっぽどマシだ。

また一方で、とにかく書き込むことにより、読譜力が進歩しなくなるのでは、本末転倒だ。
全休符と二部休符の区別、D.S.やD.C.といった記号類は基本中の基本である。
当分強弱記号等は無視して良いという特別な指示がない限り、
最初から自発的にできるようにしたいものである。

稀なケースであるが、指示事項を書き記したことで、安心して思考停止に陥る場合もあるという。
言うまでもなく、書くこと自体が目的ではないのだから、指揮者の指示に沿うよう歌唱せねばならぬ。
ま、本記事では、そういう些末な話をしているわけではないのだけどねぇ…。

(つづく)

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2009年1月16日 (金)

今年の群馬県合唱連盟イベント予定 ←理念を持って日程を組んでいるのか

 ■1/25   声楽アンサンブルコンテスト(群馬県民会館)

 ■3/22   合唱講習会(渋川市中央公民館)

 ■4/12   定期総会(群馬県民会館)

 ■5/6    群馬県おかあさんコーラス大会(群馬音楽センター)

 ○7/4,5   おかあさんコーラス大会関東大会(さいたま市文化センター) 

 ■7/26   群馬県合唱コンクール(笠懸野文化ホール)

 ○8/1    おとうさんコーラス大会(千葉県多古町コミュニティプラザ文化ホール)

 ○9/26,27 関東合唱コンクール:中学・高校・大学(山梨県立県民文化ホール)

 ○10/11  関東合唱コンクール:一般・職場(宇都宮市文化会館)

 ■10/18  群馬県合唱祭(渋川市民会館)

 ◎10/24,25 全日本合唱コンクール:高校・中学(石川県金沢歌劇座)

 ◎11/21,22 全日本合唱コンクール:大学・一般・職場(札幌コンサートホール)

本家ホームページ・ニュース欄にも記したのだが、上に掲げたのは、2009年(平成21年)の合唱連盟関係イベントの日程である。
なお、◎は全日本、○は関東、■は群馬県関連のイベントを意味する。
(ただし、NHK学校音楽コンクールの予定は本稿執筆時不明)

毎年、団長宅に年賀状として、群馬県関連レベルだけの行事予定表が、送られてくるわけ。
こうして、関東~全国レベルのイベントを加筆してみると、なんか受け取り方が違うでしょ!?

以前、合唱祭の開催時期が、大した理由もないのに6月から10月に変更となった際、
定期総会に出かけていって異議を唱えたことがある。(その詳細はこちら。)

これについては、少なくとも私の中では未解決であり、機会があれば、連盟役員の方にお尋ねしたいと今でも思っている。

私は、合唱連盟の事業目的を達成するために、そのイベントスケジュールというものは、
あるビジョンのもとに、もっと実践的(実戦的と書いてもいい)な日程を組んで然るべきだと思っている。

例えば、
 「コンクールでの関東突破を今年も実現させる」でもいいし、
 「合唱祭で史上最高の参加団体数や入場客数を実現する」とか、
 「技術力アップ」という抽象的なものでも…もちろん、欲張ってこれら複数を挙げても何でもいい。

必ず、そういう理念を持って、スケジューリングに臨むべきである。
そうしないと、各イベントがただ孤立して開催されるだけで、有機的な日程とはならない。
そして、イベント終了後には、目標が達成できているか総括点検し、次年度へのフィードバックを行う。
各イベントは目的でもあることは間違いないが、時には手段としても活用すべきだ。

事業として成立している上掲の県内イベントのうち、
中でも合唱祭事業は、参加団体を稼げることから、連盟のドル箱として、重要な収入源である。
しかしながら、他県と同じく、合唱祭のあり方というものを再検討する時期に来ているだろうことは既にopinion欄等に書いた。
ただ、その話は別の機会に論じるとしてとりあえずおき、合唱祭事業が必要だという前提で話を進めたい。

結論から言えば、もっと親身になって、コンクール日程に配慮すべきであると主張したいのだ。
もちろん、その結果、最大の利益を得るのは、コンクールで勝ち進む一握りの合唱団に過ぎなくなるだろうが、
県内の合唱振興の裾野を広げるという連盟実施事業の目的にも合致するはずだし、
それによって、コンクールに無関係の合唱団にも有形無形の恩恵が降り注ぐだろう。

別にコンクールだけを至上とする意図はないのだが、ご存知のとおりコンクールの日程というものは、
もし全国にまで出た場合など、7月から11月までの約5ヶ月という長丁場を戦い抜く過酷なものとなる。
しかも、小中学校・高校合唱部はこれに加えてNコンの日程も重なってくるだろうし、
秋の運動会や、模擬試験の日程をも考慮せねばならぬ。
彼ら彼女らの過密スケジュールたるや、普段仕事に忙しいことを誇りたがる我々だが、
そのお気楽スケジュールとは比較しようもない。

昨年富岡東高校(以下「富東」)が群馬県で初めて合唱コンクールの全国大会に駒を進めた。
後継の下級生達が主力となる今年~来年と、富東は当然ながら全国上位入賞を目標とするだろう。
それだけでなく、群馬大会や関東大会で敗れた学校群も、
富東撃破を目標として全国を意識しながら捲土重来を期してくるに違いない。
その時、連盟として彼らに何を支援できるのか。

やるべきことは山ほどあるけど、どうせ、何も出来やしないのだろう?
であるのなら、せめて日程ぐらい考慮してやれよ。

今までは、どこかの団がコンクールに出ることを想定しなくとも、
本当に関東を突破するような実力の合唱団が出現しなかったから、
合唱祭を10月あたりにのうのうと開催していてもどうにかなってしまっていたが、これからは違う!
10月11月まで、県内の合唱団数団が戦い続けていることを念頭に置くべきなのだ。

全国がもはや夢でなくなった今、本気で戦略・戦術を練らねばならぬ。
早急に策を立てねば、折角の全国も、昨年だけの偶然と、後世揶揄されることになる。

まず第一歩として、群馬県予選の前に本番機会を増やすことが肝心だ。
その重要な本番機会の一つとして、合唱祭を6月開催に戻し、
コンクールの群馬県大会への効果測定の場としても活用できるようにすべきである。
そして同時に、その有効な測定手段として、合唱祭での録音媒体(有償でも無償でも)配付も復活させるのだ。

本来、理念なきスケジュール改変をしたのだから、無条件で、旧に復するのは当然であるのだ。

確か、2004年(平成15年)に開催時期を変更した表向きの理由は、なんと
 「忙しい合唱団ができてしまうからイベントを分散させる」ということだった。
全く噴飯ものの理由であるが、とりもなおさず、それは、おかあさんコーラス関東大会へ出場する
一部の団体の意向を受け入れたことに他ならない。

それでも、まだスケジュールが過密だというのであれば、
思い切って、おかあさんコーラス群馬大会を3〜4月に前倒し実施する。
他県で実施済のところも多いし、少なくとも今年のGW中よりマシではないか?

合唱講習会(3月開催)の開催タイミングも再考し、技術向上のための効果的な日程を組んであげられないものか。
更に、山形県のように、地域別・学校等級別の講習会への改編も検討したらどうだろう。
(それに、技術力アップの手段は、別に講習会形式に限るわけではあるまいに…)

我々のような社会人合唱団は、各々の参加目的を胸に抱いて従来通り合唱祭に臨めばいい。
おかあさんコーラス群馬大会を勝ち上がった複数団体にとっても、きっと良いチューニングの場となることだろう。

コンクールの日程を優先し、合唱祭を6月開催に戻すことが、現在の群馬県の事情には合っている。
何しろ、昨年初めて全国出場を果たした位だから、間違いなく群馬県は合唱後進県なのである。
他県がとうにやり終えた仕事を地道に積み上げることから始めるのだ。

コンクール支援以外の有効な手段を立案できるほどの企画力が有ればいいが、
それなら、ここまで迷走はしていないだろうし、何といってもコンクール支援の方が手っ取り早い。

短期的には、学校合唱部を中心とした積極的なコンクール支援を行い、
有力な合唱団を割拠させ切磋琢磨させるという「戦術」。
そして長期的には、コンクール全国大会に常時出場できる実力を定着させることで、
人口漸減社会の中で、将来の合唱人口を確実に担保してゆくこと…これこそ「戦略」である。

富東が全国出場を決めた際の、団員である彼女らのはしゃぎようを、私は実際に目撃したわけではないが、
その一途で純情な眼差しで真っ直ぐに音楽と向かい合う姿勢は、誰でも容易に想像できるだろう。
これに思いを致すならば、心を動かされない者はいないに違いないのだ。

今年の干支の「丑」のように、最初の歩みは緩慢でもいいから、私は将来の常勝群馬県を、
そして、合唱人口を多く擁して歌声がそこかしこに沸き起こるような群馬県を夢想する。

しかし、関東突破の橋頭堡を今年も確保すべく確実な支援を行うこと・・・
これだけは絶対に群馬県合唱連盟が中心となって、今年は為さねばならぬ目標として掲げるべきだと強く思う。



《参考》
全国の54府県地区の合唱連盟のうち、ホームページを設置している38連盟の中から、
合唱祭開催時期をリサーチしたので参考に掲げておく。(群馬県はカウントせず)

 ・5月(3)
 ・6月(25)
 ・7月(1)
 ・8月(1)
 ・10月(2)
 ・11月(1)
 ・12月(1)
 ・未開催(4)


6月が圧倒的である。
だから、多数派に迎合せよという訳ではないが、
この25府県地区の中には、きっと6月開催の合理的な理由を見いだしているところもあることだろう。

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